モーゼル・ザール・ルーヴァー

 ドイツで最も有名なワイン生産地帯のひとつ。モーゼル川とその支流であるザール川及びルーヴァー川の流域に広がる。本流のモーゼルは、コブレンツでライン川に合流している。ここから観光の町コッヘム、「ドクトール」で知られるベルンカステル、ローマ人の足跡が偲ばれるトリアーといった名勝地を横目に、モーゼル上流へとさかのぼれば、やがてルクセンブルクを経てフランスに到る。モゼルMoselleと呼び名が変わり、源流の地ヴォージュ山系にまで続いている。
 ドイツ国内を流れる部分には急な蛇行が多く、南向きの葡萄栽培に適した斜面があちこちにある。また、130ほどの絵のように美しい町や村が両岸に点在しその多くがワイン生産に携わっている。葡萄の作付け面積は12,200haほどでラインヘッセン、プファルツ、バーデンに次ぎ第4位であるが、生産量では全体の約13%、第3位を占める。モーゼルワインの代表格リースリング種が54%、ミュラー・トゥルガウ種22%、エルプリンク種9%、ケルナー種8%など。
 板岩質の急斜面はリースリング種の栽培に適しているが、生産コストが高い。ラインヘッセンなどの機械による収穫が可能な地域と比較すれば、約3倍かかると言われているほどである。裏を返せば、安いモーゼルワインは、良い畑のものであるはずがないことになる。有名生産所はツェルより上流のモーゼルとその支流のザール、ルーヴァーの流域に多く、それらの優れたワインは充分な酸を含んで長期の瓶内熟成に向き、若々しさを維持できるワインである。このようなワインは、最低3年、出来れば5年以上の熟成期間を与えてから楽しむのが理想である。
 
【取 扱 商 品】