| 洗米・浸漬・蒸米 |
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次に必要になるのは,掛米を糖化するための麹をつくることです。しかし,クモノスカビなどは生米によく繁殖しますが,黄麹菌は繁殖しにくいために白米を蒸す必要があります。そのために,まず洗米と浸漬をします。 精米を終った白米は.その表面に糠が付着しているので,これを除くために白米重量の5〜10倍の水を使って洗米します。 洗米した白米は,浸漬槽に移し,水に浸漬して適量の水を吸わせ,必要な浸漬時間が終ってから槽の水を抜いて水切りをします。浸潰時間をきめるためには,水切り後の浸潰米の重量を計って、吸水歩合(%)を求めます。 浸潰米吸水歩合は,27〜30%が標準ですから,この範囲内の適当な値を予め吸水歩合の目標値にきめておいて,その目標値に到達するまでの時間を浸潰時間とします。精米歩合70〜75%の一般米では,1〜3時間で目標値に到達します。 水切りを終った米は,和釜と甑を用いる従来の方法か、あるいは連続蒸米機で蒸します。 米を蒸米する目的は2つあって、1つは米中の生の澱粉を熱によって糊化して,麹菌の生産する糖化酵素の作用を受け易くし,また麹菌が繁殖し易くすることです。もう一つは,生米の表面には細菌をはじめとする微生物が付着していますから、これらを殺菌することです。 しかしながら,この2つの目標が達せられたからといって、良い蒸米ができたということはでさません。昔から、良い蒸米の条件として外硬内軟であることといいますが、まず蒸米の表面がべとべとしないことが大切です。このことをサバケが良いといいます。また、手でにぎったときに弾力が感じられる蒸米が良く、硬いシンが感じられる蒸米は不良です。 さらに、蒸し上り直後の蒸米の小塊を採って、指先あるいは手の平で押し伸ばしたときに,弾力があって均一にひろがり,粒が残らないことが大切です。このようなことは、良い麹をつくるために特に必要とされます。また、醪中での蒸米の溶け方にも影響し、軟い水分の多い蒸米は溶け易く、硬い蒸米のときはその逆になります。 以上のような条件にかなう良い蒸米ができる要因としては,蒸米の水分の大小、つまり蒸し後の吸水歩合が最も大きな影響力をもちます。 蒸米の吸水歩合は,蒸し直後の蒸米の重量を計って求めます。 蒸米吸水歩合の標準は35〜40%ですが,この歩合に最も大きな影響力をもっ要因は,浸潰米吸水歩合です。そして、こめ浸潰米吸水歩合に最も大きな影響力をもつ要因は、洗米前の白米そのものの水分です。したがって、結局、蒸米水分の大小に大きな影響力をもつ要因は、白米水分ということになります。 精米歩合が75〜70%という普通の白米の場合について、白米水分と蒸米水分の標準的な関係を述べると、白米水分が13.5%のときは浸潰米吸水歩合は28%がはとんどで、さらに蒸鵬によって増える水分は10%前後ですから、蒸米吸水歩合は38%になる計算になります。この関係を基準にして、しかも白米水分が1%減少すると浸潰米吸水歩合が3%増加し、白米水分が1%増加すると浸潰米吸水歩合が3%減少するという関係を利用すると,白米水分がわかれば蒸し直後の蒸米吸水歩合の大体の目安がつけられることになります。 白米水分は良い蒸米をつくる基本になります。そこで,最近は白米水分を調整する場合も多く、そのための装置も販売されています。 |